「家、どうしようかな」と思い始めたとき、まず迷うのが「賃貸か持ち家か」という問題。
さらに持ち家にするなら、ローンで買うか現金一括にするか…。
どれも大きな決断なので、慎重になっちゃいますよね。
この記事では、それぞれの選択肢の特徴や毎月の出費のイメージ、もしものリスクまで、ざっくりわかりやすくお話していきます。
無理なく、納得できる住まいの選び方を一緒に考えていきましょう。
賃貸と持ち家、どう違う?
まずは、賃貸と持ち家のざっくりした違いから。
賃貸は、引っ越しがしやすくて、ライフスタイルが変わっても対応しやすいのが魅力です。
初期費用もそこまでかかりませんし、固定資産税も払わなくてOK。
ただ、長く住むと家賃がずっとかかるし、老後もずっと家賃を払い続けるのか…という不安も出てきます。
持ち家は、ローンを完済すれば住居費の負担がぐっと減って、将来の安心感があります。
自分好みにリフォームもできるし、資産として残る可能性も。
ただ、買うときの費用が大きくて、簡単には引っ越せないなどのデメリットもあります。
毎月どれくらいかかるの?
賃貸と持ち家、それぞれの月々の出費をシミュレーションしてみましょう。
賃貸(都内・1LDK〜2LDK)
家賃 | 約100,000円 |
管理費など | 約8,000円 |
火災保険料 | 約500円 |
更新料(2年ごと家賃1ヶ月分と仮定) | 約7,000円 |
合計 | 約115,500円 |
持ち家(3,500万円、35年ローン、金利1.0%)
ローン返済 | 約99,000円 |
固定資産税 | 約10,000円 |
火災保険料 | 約500円 |
火災保険・地震保険 | 約3,000円 |
修繕積立 | 約10,000円 |
合計 | 約122,000円 |
こうして見ると、毎月の出費に大きな差はないように見えます。
ただ、持ち家はローン完済後に出費がグッと減るのが大きなポイントです。
その分、固定資産税や修繕費など「見えにくいコスト」にも目を向ける必要があります。
一括払いとローン、どっちがいい?
現金一括で家を買えば、金利の負担がなく気持ちもスッキリします。
でも、大きなお金を一気に使うので、手元のお金が減ってしまうのが難点。
将来の急な出費に備えづらくなることも。
ローンを組めば、手元にお金を残したまま家を持てますし、住宅ローン控除などの税優遇も受けられます。
でも、当然ながら返済のプレッシャーはついてきます。
さらに注意したいのが「金利の動き」。
とくに変動金利を選んだ場合、将来的に金利が上がると返済額もアップする可能性があります。
たとえば、3,500万円を金利1.0%で35年ローンを組んだ場合、金利が2.0%に上がると月々の返済は1万円以上増えることもあります。
じわじわ効いてくるこの変化、意外と大きいですよね。
一方で、固定金利なら返済額はずっと変わらない安心感があります。
そのぶん、最初の金利は少し高めに設定されることが多いです。
どちらにするかは、自分の資産状況と今後のライフプラン次第。
背伸びせず、現実的に考えることが大事です。
もしローンが払えなくなったら?
「ローン、払えなくなったらどうしよう……」そんな不安を持つ人も少なくありません。
実際にはこんな流れになります。
- STEP12〜3ヶ月の滞納
金融機関から督促が来て、信用情報に影響が出る
- STEP2滞納が継続する
滞納が続くと、一括返済を求められることも
- STEP3返済できない場合
家が競売にかけられてしまうケース
任意売却や保証会社の代位弁済の可能性
でも、早めに金融機関に相談すれば、返済計画の見直しやリスケジュールができる場合もあります。
「任意売却」といって、自分で家を売ってローンを整理する方法もあります。
最初から「手取り月収の25〜30%以内」に返済をおさえるなど、無理のない計画を立てておくことが一番の予防策です。
最近注目される「ローン破綻」
最近では、住宅ローンを返済できず「ローン破綻」してしまう人も増えています。
とくに、金利が上昇局面にある中で変動金利を選んでいた場合、当初の想定よりも返済額が増えてしまうことも。
「返せると思ってたのに、こんなはずじゃなかった…」
そんな事態を防ぐためには、借入金額や返済計画にしっかりとした現実感が必要です。
災害大国・日本での持ち家リスク
日本は地震・台風・豪雨などの災害が多い国です。
持ち家を購入したあと、万が一災害で家が損壊しても、ローンは残り続けます。
とくにハザードマップを確認せずにエリアを決めると、思わぬリスクを抱えてしまうことがあります。
「安心のはずの持ち家が、災害で重荷に…」なんてことも。
購入前に、地盤やエリアの災害リスクをチェックしておくことが大切です。
結局、どう選べばいい?
「賃貸か持ち家か」は、あなたのライフスタイル次第。
引っ越しの自由や柔軟さを大切にしたいなら賃貸、腰を据えて暮らしたいなら持ち家という選び方もアリです。
もし持ち家にするなら、場所の資産価値や将来売ることも視野に入れて考えておくと安心です。
ローンを組むなら、毎月の支出と生活に無理がないか、しっかりシミュレーションしておきましょう。
まとめ
「買う」も「借りる」も、それぞれにメリット・デメリットがあります。
出費の大きさだけでなく、暮らし方や将来の安心感も含めて、自分にとって納得できる選択をすることが大切です。
この記事が、そのヒントになればうれしいです。