生活保護を受け取れる条件はご存知でしょうか?
生活保護は日本に永住していれば誰でも受け取れる権利があります。
今回は生活保護の条件や申請の仕方について簡単に紹介します。
生活保護を申請できる条件
収入が厚生労働省の定める最低生活費に満たない方が生活保護を受給できます。
- 世帯収入が13万円以下(東京都1人暮らし)である
居住地域や世帯人数によって金額は異なります。 - 家族や親族からの支援を受けられない
3親等以内(叔父、叔母、甥、姪、曾祖父母)の直系親族に対して扶養調査がされます。 - 病気やケガなど何らかの理由で働くことが出来ない
就労している場合でも収入が最低生活費以下であれば受給可能です。 - 物件や車などの資産を保有していない
基本的に売却の必要があります。自治体によってはパソコンやテレビも売却を求められます。 - 公的融資制度や公的扶助を利用できない
生活保護は最後のセーフティネットとして設けられているため、公的融資制度や公的扶助制度の利用を勧められる場合があります。
受給金額
生活保護の受給金額は最低生活費が基準になります。計算方法は下記になります。
生活扶助は居住地域や家族構成、障害の有無などによって算出されます。加算の種類はいくつかあり、妊婦加算、母子加算、障害者加算、在宅患者加算など複数設定されています。
例えば東京都台東区で一人暮らしをしている40代の最低生活費は130,120円となります。
最低生活費の計算方法
生活扶助(第1類) + 生活扶助(第2類) + 住宅扶助 + その他の扶助 = 最低生活費
申請から受給までの流れ
以下は生活保護の申請から受給までのタイムラインです。もし、審査に通らなかったとしても再申請は何度でも可能です。
- STEP1福祉事務所で相談する
請を希望する世帯(家族)は、居住している福祉事務所(生活福祉課)にて相談を行います。
制度の説明を受けた上で、生活保護を受けたい場合には申請をします。 - STEP2必要書類の提出
通帳やマイナンバー(個人番号)など必要な書類や情報を提出します。
- STEP3担当職員(ケースワーカー)が調査
担当職員(ケースワーカー)が、自宅(入院中の場合は病院など)に訪問して、生活保護が必要な状態かどうかを調査します。調査期間は2週間程度です。
- STEP4受給
調査の結果、申請者が生活保護の受給資格を有すると判断されれば、受給額や受給期間などが決定され、その後生活保護が支給されます。
よくある質問
- Q世帯のうち一人だけ生活保護を利用(受給)することはできますか?
- A
原則できません。「世帯単位」で利用(受給)することが原則です。世帯とは、世帯員が「一緒に居住して、生計を共にしている」状態のことをいいます。よって、血縁関係や婚姻関係になくても、世帯としての実態があれば、生活保護を利用(受給)できます。
- Q働きながら生活保護を利用(受給)することはできますか?
- A
受給できます。受給資格を判断する上で、働いているかどうかは直接的な条件ではありません。最低生活費と比較して収入が足りない場合に対象となります。収入の分は最低生活費の一部となります。
- Q外国籍の人でも生活保護を利用(受給)できますか?
- A
外国籍の人で、有効なる在留カード又は特別永住者証明書など、定住性のある証明があれば、生活保護が準用されます。住民登録されている市町村の福祉事務所へ相談してください。
- Q生命保険はどうなりますか?
- A
原則として解約し、返戻金を生活費に充てることになります。解約返戻金が少額で、かつ、保険料額も少額な場合に限り、保有が認められることがあります。
- Q住宅ローンがあっても生活保護を利用(受給)できますか?
- A
原則できません。保護費で住宅ローンを返済することは生活保護の趣旨に反するので、原則として利用(受給)することができませんが、ローン支払いの繰り延べが行われている場合、又は、ローン返済期間も短期間であり、かつ、ローン支払額も少額である場合、利用(受給)できることもありますので、福祉事務所に相談してください。
- Q生活保護を申請するために準備するものは?
- A
申請書は福祉事務所に置いてあるので、その場で記入する際に使用する本人確認書類と認印で構わないので押印を持っていきましょう。
申請後に役所による審査があるので、よりスムーズに審査を進めるためにも、預金通帳、給与明細、年金・障害者手帳、アパート契約書、公共料金の領収書、健康保険証、など今の生活状況がわかるものや認印を準備できればなお良いでしょう。
まとめ
生活保護を受けられたとしても定期的に担当職員(ケースワーカー)が自宅に訪問して現在の状況をチェックします。生活態度が思わしくない場合はお金の使い方の指導され、改善の余地が無いと判断された場合は受給がストップされる可能性もありますので注意が必要です。
現在生活に困窮していて、申請条件を満たしている方はまずは相談してみましょう。