SNS型投資詐欺とは
最近、SNSを使った投資詐欺が増えています。「初心者でも簡単」「絶対に儲かる」といった魅力的なキャッチコピーで、多くの人が騙されてしまうんです。
特に派手な生活をアピールする投稿や、有名人の名前を使った広告やメッセージには注意が必要です。
特に、投資の経験が少ない人や副業を探している人がターゲットになりやすいです。
「少し試してみよう」と思ってしまう気持ちもわかりますが、その一歩が大きな被害につながることがあります。
ここでは、具体的な手口や被害例、注意点をお伝えします。
SNS型投資詐欺の被害額
SNS型投資詐欺が年々増えており、2024年1月~11月で、全国で9,265件のSNS型投資・ロマンス詐欺の認知があり、被害総額はなんと1,141億円に達しました。
前年に比べて被害件数は5,958件増加し、被害額も763.4億円の大幅増加となっています。
内訳ではSNS型投資詐欺が5,939件で被害額794.7億円、ロマンス詐欺の被害は3,326件で被害額346.4億円となっています。
これらの統計データからも、SNSを通じた投資詐欺の被害が急増していることがわかります。
詐欺の手口と警戒ポイント
被害者は男性が女性を若干上回り、年代別では50代~60代が多い傾向があります。
最初の接触に利用されるツールは、「Instagram」「Facebook」「LINE」が多くを占めています。また、バナー広告やDMを通じて接触を図るケースが多いようです。
SNSは日常的に利用されているため、距離を簡単に縮められる環境が、詐欺を助長している要因と考えられます。
実際に使われた手口
広告やメッセージで誘い込む
「この方法で月収100万円達成!」なんて広告、見たことありませんか?
詐欺師は投資家などと偽ってSNSの広告やダイレクトメッセージで接触し、興味を持った人に「専用の投資アプリ」をダウンロードさせます。そのアプリには「利益が増えている」ような画面が表示されますが、実際にはお金は詐欺師の口座に入っているだけ。
振り込んだ後で連絡が取れなくなることもあります。
有名人を装う
「〇〇さんも使ってる投資法!」という話を見たことはありませんか?
詐欺師は、有名な投資家や実業家になりすまして、「これなら間違いない」と信じ込ませます。
例えば、偽アカウントから「特別な投資方法」を勧められ、数百万円を振り込んでしまうケースが報告されています。中には、合計で2700万円以上を騙し取られた例もあります。
恋愛感情を利用する
マッチングアプリやSNSで親しくなり、「一緒に資産運用を始めよう」と誘われる手口です。
ある被害者は、数カ月間親密なやりとりを続けた相手から暗号資産の投資を提案され、最終的に700万円を失いました。
恋愛感情を利用されると、冷静な判断が難しくなるため、特に注意が必要です。
投資初心者を狙う
「投資セミナーの動画を見て、学びながら稼げる」といった甘い誘い文句で、投資初心者が狙われることもあります。
あるケースでは、投資アシスタントを名乗る人物に指示されるまま振込を繰り返し、合計1,500万円を失った例があります。
セミナーやパーティーに招待
SNSや知人からの誘いで、「直接会って話を聞ける」とセミナーやパーティーに招待されるケースもあります。豪華な会場でのプレゼンテーションや高級感のある雰囲気を見せつけることで、参加者に信頼感を与えます。
例えば、都内の高級ホテルで開催されたセミナーで、「本日限定の特別な投資案件」として契約を迫られた50代女性が、数百万円を振り込んでしまったケースがありました。
また、複数回にわたるセミナーやパーティーに参加させられ、その都度「アップグレードプラン」と称してさらなる金額を求められる被害も報告されています。
被害を防ぐポイント
高リターンの保証には注意
「絶対儲かる」「リスクなしで稼げる」と言われたら、まず疑ってください。
簡単にお金が稼げる方法はありません。本物の投資では、必ずリスクが伴います。
SNSアカウントをチェック
相手のプロフィールや投稿内容を確認して、不自然な点がないか調べましょう。
新しく作られたアカウントや、フォロワーが不自然に多い場合は要注意です。
そもそも、会ったことがなく、顔も知らない相手の場合は信用するのはやめましょう。
信頼できる情報源を利用
投資を始める前に、ネットで情報を信用あるサイトでよく調べましょう。金融庁や警察庁のサイトでは正確な情報を知ることができます。
家族や友人にも相談することで、冷静な判断ができます。
個人情報を守る
個人情報を簡単に教えないことが大切です。普段からSNSで個人に繋がるような情報を投稿しないように気を付けましょう。
名前や住所、銀行口座の情報を知られると、さらなる被害につながる可能性があります。
まとめ
SNS型投資詐欺は、巧妙な手口で誰でも被害に遭う可能性があります。甘い話には乗らず、怪しいと思ったら一度立ち止まることが大切です。
疑問を感じたら、信頼できる人に相談しましょう。
「安全な投資は慎重な判断から」を心に留めておいてください。